吉屋信子
現代小説ばかり読んでいると、昔の…大正時代の小説が読みたくなると昨日、書いた。 heliotrope.hateblo.jp 何か、現代小説を立て続けに読んでいると、無味乾燥な気分になり、心が酸欠状態のようになる。
大正の童謡と少女小説といっても、野口雨情の「十五夜お月さん」と吉屋信子の「花物語」についてだけ。 去年書いたフォレスタ『歌謡史~明治・大正~』の記事で「十五夜お月さん」について少し触れたが、それを補足するようなことを少し書きたくなった。 こ…
去年の今頃、わたしは一年先取りするように平安ブームであった。古典を読み漁り、京都の風俗博物館にも行った。 heliotrope.hateblo.jp 今年の大河には何らの期待もなく、見る気もないが(そもそも毎年見ていない)、それでもドラマの影響で、紫式部や清少納…
前回の<麗子さまセレクション>で、ちょっとだけ触れた「黒百合の歌」のこと。歌の動画はなかったけれど、麗子さまのインタビュー動画はあった。それによると、この「黒百合の歌」は映画「君の名は」第二部の主題歌だったという。(知らなかった、第二部が…
1月12日は吉屋信子先生の誕生日。 1896(明治29)年の生まれ。 去年は没後50年だったが、生誕何年かというと128年だった。御命日は失念していたが、誕生日には記事を書こうと思っていた。(そういう記念日に関係なく吉屋信子について書いてい…
<天空に登る龍 藤城清治>(ポストカード) <初暦知らぬ月日は美しく>吉屋信子先生の句である。毎年、元日にはこの句に思いを馳せる。どう意味をとらえようかと。そのままでいいんだろうが、いつもわたしは知らぬ月日を美しいとは思えなかった。それは、…
100年ちょい前の「花物語」の<白百合>の「噫無情」の活動写真をめぐる話に興味を引かれ(感化され?)レミゼを読む決心をしたわたしだが、この<白百合>の話にはまだ気になることがある。 「花かそもなれ」という引用されている歌のこと。 「神、花の…
「花物語」は寄宿舎の女学生の話ばかりではない。教師や看護婦など働く少女の話もある。特に、大正後期の不景気な世相を反映するように、経済的な理由で女学校をやめて働きに出る少女の話もある。「ヒヤシンス」は珍しくオフィスもので印象深く、タイピスト…
ユーゴーの「レ・ミゼラブル」を読もうと決めた。そのきっかけは、このところ吉屋信子作品を集中的に再読していて、「噫無情」の活動写真についての記述があって、とても気になったから。
「返らぬ日」同様、「わすれなぐさ」も今年、河出文庫から出ている。 それは現代のイラストレーターによる装画だった。 わたしが持っている国書刊行会の復刻版の「わすれなぐさ」は中原淳一の絵だが、高畠華宵による挿し絵もある。 セーラーに細いベルト(随…
西條八十の「人食いバラ」からの流れで(どんな流れ!笑、ゆまに書房つながり?)信子先生の「返らぬ日」も再読し、<センチメンタルセメン樽>(by「わすれなぐさ」笑!)にはまり込み抜け出せないでいたこの頃。(冬とも思えぬ陽気のせいでどうかしていた…
作家の命日には桜桃忌や檸檬忌など(乱歩は石榴忌らしい)作品などにちなんだ名を冠した<文学忌>がつけられています。 では、吉屋信子の文学忌はなんというのか?リスペクトしているといいつつ、知らなかったわたしはネットで検索、名前そのまま<信子忌>…
わたくしこと香水草は、吉屋信子先生をリスペクトしています! 吉屋信子作品に引用された「枕草子」。 「枕草子」が全段載った本というのはないと思うが、ネット上では全段を掲載しているサイトがいくつかあって、引用されたのがどの段か確認した。 「源氏物…
~わたしの本棚~大正文学コレクション 昭和4年に出た新潮社の現代長篇小説全集のうちの一冊。(この全集の印税2万円は信子のフランス渡航費用になったという)
一応、単行本にもなっているし(メインの長篇と短篇、随筆を一部収録)、全号復刻されてはいても、ちょっと気軽に買える額ではなかったが、某古本屋の集まるサイトで手の出る価格で、5号と6号がセットで売ってるのを見つけた。それはまさに大正15年から時…