浪漫草紙

~生れる前の昔恋しき~

読書

無人島に持ってゆくなら~「花物語」の話~

現代小説ばかり読んでいると、昔の…大正時代の小説が読みたくなると昨日、書いた。 heliotrope.hateblo.jp 何か、現代小説を立て続けに読んでいると、無味乾燥な気分になり、心が酸欠状態のようになる。

積読を消化する日々

O田陸を再読する夏…結局、今のところ読めたのは3冊か…

増えた積読

恩田陸の本をたくさん買い込んだばかりなのに、また積読本を増やしてしまった。あまり積読はしない、すぐに読むし、読んでいない本が何冊かある状況で、また買い込むことは普段はしない。 この中で、初めて読む本は5冊だけ。あとは、かつて持っていて、また…

「まひるの月を追いかけて」に浸るためのルートメモ

「まひるの月を追いかけて」に浸るためのルートメモ まひるの月を追いかけて (文春文庫) 作者:恩田 陸 文藝春秋 Amazon <少しずつ雲が剝がれてきて、薄青色の空がかすれたように見えてくる。ぽつんと小さな白い月が覗いていた。「奈良くらい月が似合うとこ…

買った本

天気予報の太陽のマークが、いつものオレンジ色から真っ赤…いや、真っ赤っ赤に変わりゆくこの頃…本当にその通りの日射しだった…。 古本屋で恩田陸の本を4冊買った。「ドミノ」「不連続の世界」「六月の夜と昼のあわいに」(←こんなタイトルが好み…これだけ文…

「月の裏側」を読んで思ったこと

はてなブログに記事を書くと、何か示唆が与えられるらしい。「月の裏側」を読んで、本当はこんなことも思っていた。

「月の裏側」

まだ「まひるの月を追いかけて」をまったり読んでいるというのに、後から読み始めた「月の裏側」を一気に読んでしまった。「まひる」は前に読んだことがあったが、「月の裏側」は初めて読んだ。 月の裏側 作者:恩田陸 幻冬舎 Amazon こんなに夢中になった小…

橿原神宮へ~不穏な空~

思い立って、橿原神宮へ行くことにした。橿原神宮は乗り換えに次ぐ乗り換えで、行くのが不便だと思って、今までずっと行ったことがなかった。それは旅だった…。

「まひるの月を追いかけて」~偏愛~

最近、寝る前に恩田陸の「まひるの月を追いかけて」を少しずつ読んでいる。 これは寝る前にちょうど良い小説だと思う、読むのが至福、自分で思っていた以上に、わたしはこの小説が大好きらしい。

諸々雑記~水まんじゅう/文庫本ポーチ

◆ あんまり、プルンと、つるんとした水まんじゅうだったから撮った。 久々のあんこの記録。

諸々雑記~桔梗と買った本~

◆ 桔梗の苗を買った。

好きな小説の話~薔薇と菫と~

好きな小説の話。決して名高い名作ではなく、良い影響を受けたとか、そんな類でもないけれど、人生で最も繰り返し読んだといっていい。ある意味、座右の書。通して読むこともあれば、パラパラと開いて詩集のように一部を読み返したりとか。

ミニブーケと、買った本

父の日向けのミニブーケが可愛かったから、買った。(一応プレゼントの一つではある)黄薔薇と白薔薇と向日葵。(全部、漢字にすると妙な感じ)

有吉佐和子作品にみる古風な和歌山弁

「非色」も「身がわり」も読んで、その後、「紀ノ川」も読みたくなって、久しぶりに今、読んでいる。

「身がわり」

有吉佐和子の「非色」を読み始めた。この一年ほどずっと書店で、今、読まれています!とかNHKで紹介されたとかいうPOPと共に平積みになっていた。2020年に復刊され、あたしが買ったのは2022年の版で第5刷とある。有吉佐和子作品は色々読んだけれど、これ…

グリム童話「ミリー」

四天王寺の古本まつりで表紙の絵に惹きつけられて買った1冊の絵本(その店は1冊400円、3冊で1000円という店だったので、ほかにもなんかないか?と絵本ばかりをかなり漁った)

可愛い古本その2~ちひろ・小鳥~

こんな本が欲しいと思って行っても、何が見つかるかわからない、それが古本まつりの醍醐味、ってことで…昨日買った可愛い本その2。

春の大古本祭り~予測不能~

四天王寺の古本まつりへ行ってきた。朝の10時過ぎには着いていた。(何、気合入ってん!笑)今回は余裕をもって、休憩もしつつ、じっくり見て回ろうと思っていた。

ブックカバーの話~革・帆布・デニム・麻~

ブックカバーが好きである。ブックカバーのコレクション的な記事や読書グッズについての記事を読むのが好きなので自分でも書いてみようと思う。(って、ウォークマンの時にもこんな書き出しだった、そしてウォークマンの記事はいまだにアクセス上位)

夢二に耽溺す~生れる前の昔恋しき~

風は桜色から萌黄色へと移りゆき、若葉芽ぶき、野は蒲公英の黄に染まり、天然の絵具の色彩豊かにさらに光り輝く季節は進むものを時の流れに逆らう如く我は独り書肆から書肆へと塵に埋もれた大正の夢の残滓を求め彷徨えども、それは陽炎のように揺らめくばか…

レミゼ、夢二~諸々雑記~

◆ 桜花咲き誇り、人々はそのもとに集い賑わうのが世の常なりしが、それをよそに我ひとり己の殻に閉じこもり、思索に耽るもそれにも倦み果て、長い長い物語の世界に入り込まんと古き書の塵に埋没しおりし隙に、いつしか落花盛んと花びら降りしきり春を惜しめ…

「昭和幻燈館」

アメブロのほうで、久世光彦氏の作詞作品について触れて、そこから、ふと久世氏の「昭和幻燈館」というお気に入りの本を久々に読み返した。

続・青い部屋

青い部屋、いや「ユージニア」を読んだ感想を。 結局、図書館にハードカバーのがあったので借りた。昨日の午後から夜と読み進め、今日の夕食後に読み終えてしまった。 この超遅読なわたしが400ページ(実際に何ページあるか見たら444ページ、いやな数字…)以…

青い部屋

売り払ったり、手放した本をまた読みたいと思ったことはあるだろうか。わたしはかつて、結構な量の本を売り払い、まぁ多少、手放して後悔した本もあったけれど、売ったのと同じ本を買うことはなかった。 しかし!今、かつて持っていたあの小説を無性に読みた…

大正の童謡と少女小説と~哀しみのモチーフ~

大正の童謡と少女小説といっても、野口雨情の「十五夜お月さん」と吉屋信子の「花物語」についてだけ。 去年書いたフォレスタ『歌謡史~明治・大正~』の記事で「十五夜お月さん」について少し触れたが、それを補足するようなことを少し書きたくなった。 こ…

<筑豊むらさき小唄>~呪師と施療~

<筑豊むらさき小唄>とは寺山修司の「花嫁化鳥」という、寺山が日本各地のとんでもないところばかりを訪ね歩いた紀行エッセイ集の中の一篇である。 どんな風にとんでもないのかというと、キリストが日本に渡来し、青森で死んだ(106歳で)という奇想天外…

平安あれこれ~諸々雑記~

去年の今頃、わたしは一年先取りするように平安ブームであった。古典を読み漁り、京都の風俗博物館にも行った。 heliotrope.hateblo.jp 今年の大河には何らの期待もなく、見る気もないが(そもそも毎年見ていない)、それでもドラマの影響で、紫式部や清少納…

黒百合は毒の花~「海の極みまで」~

前回の<麗子さまセレクション>で、ちょっとだけ触れた「黒百合の歌」のこと。歌の動画はなかったけれど、麗子さまのインタビュー動画はあった。それによると、この「黒百合の歌」は映画「君の名は」第二部の主題歌だったという。(知らなかった、第二部が…

吉屋信子生誕128年~「花物語」の中の図書室~

1月12日は吉屋信子先生の誕生日。 1896(明治29)年の生まれ。 去年は没後50年だったが、生誕何年かというと128年だった。御命日は失念していたが、誕生日には記事を書こうと思っていた。(そういう記念日に関係なく吉屋信子について書いてい…

大正レミゼ~弁慶縞のスコットランド兵~

三が日の休みのうちにレミゼの第一巻を読み終える気でいたが、できなかった。夕べから、また少し読む気になり、第二部に入ったところだが、これは突っ込み入れずにいられない!という、面白い訳があったので書き留めておく。 <膝を露わにした弁慶縞の外套を…