浪漫草紙

~生れる前の昔恋しき~

ブックカバーの話~革・帆布・デニム・麻~

ブックカバーが好きである。
ブックカバーのコレクション的な記事や読書グッズについての記事を読むのが好きなので自分でも書いてみようと思う。
(って、ウォークマンの時にもこんな書き出しだった、そしてウォークマンの記事はいまだにアクセス上位)

イタリアンレザーの理想的で素敵なブックカバーを買った。

革製品に特別こだわりがあるわけではないけれど、ひとつは良い革のブックカバーを持ちたかった。
気に入ったブックカバーが手に入った記念に?自分のブックカバーについて語り、振り返ってみようと思う。

黒に見えるけどグリーン。黒そのものより、黒のようで黒にあらず、という色が好き。
そしてこれもイタリアンレザーの特性だろうが、新品でも柔らかく、しっとりとして、手に吸い付くように馴染む。そしてリーズナブルだった!

カバーを掛けているのは、この前の古本屋巡りで見つけた久世光彦の「蕭々館日録」。
久世版「吾輩は猫である」。
2022年に出た新装版、わたしは未読だったので大切に読んでいる。
<眉みたいな細い月を掠めて、白い雲が一つ南へ飛んでいく。あたしにはそれが、神様がポケットから落とした手巾(ハンケチ)に見えた>
「神様の手巾」という一篇の最後のこの一文が、妙に心に残った。

あんまり良いブックカバーだったから、お店のリンクも貼っとく!

(↑この商品画像と実物は、だいぶ色味が違う…)

ゲンテンの花のカットワークのブックカバーに憧れたこともあった。
けれど、あのブックカバーの値段を思えば、それだけの金額を出せば、本、何冊買える?と思って、結局買うことはなかった。そしてわたしの性分では、きっともったいないと思って使えない。
手頃な価格のブックカバーをいろいろ使いたいのでしょう。
なくてもいいけれど、あったほうが読書は楽しい。わたしは自宅での読書でもブックカバー使う。

革のカバーは前にアウトレットのものを試しに買ったことがあった。アウトレットだから色の選択はできず、赤茶色のみで、確か姫路レザーと称していたが、それがとても素敵とは言えない代物で硬かったし、傷もつきやすかったし、カバーの両端に本を差し込むタイプで、折り返しの調整が効かなかったのも気に入らなかった。(入らない本が多かった)安いから、試しに、という買い物はいけないという教訓。

以下、わたしのブックカバー総ざらい。ブックカバー・コレクション!

この二つも今年に入って買った。

左の水色は奈良の岡井麻布店のブックカバー。奈良の麻布雑貨大好き。
この鮮やかな色に惹かれて買った。鹿のワンポイントが入ったのもあった。
まだあまり使っていないから、麻の硬い手触りがパリッとして良い感じだけど、使い込めば、へたって来るんだろうか。
これも今、読んでいる「愛犬王・平岩米吉」に掛けている。久々に新刊書店で、これは読まねば!とピンと来た本で、初めて山と渓谷社の文庫本、<ヤマケイ文庫>を買った。この本を知るまで平岩米吉について知らなかったけれど、犬だけでなく、狼、ハイエナやジャッカルなどを飼い、イヌ科の動物の研究をした物凄い人、まだ読み終わってないけども。

右は楽天のくろちくで買った。
ファスナーがついていて色もデザインも良い!と思って買った…が、けっこう大きくてかさばる、そして本の折り返しの調整ができないタイプ。

ラダイトの岡山デニムと倉敷帆布。岡山好き、帆布好き。

結局この辺が一番使いやすい、デニムよく使っていた。分厚い「レ・ミゼラブル」も余裕で入った。
デニムも帆布も手触りが好き。
この二つのカバーがあれば充分と思っていたのに、今年に入って3個もブックカバーを買って…!

ガチャガチャのかまわぬコラボの文庫本ポーチ。

また暇つぶし用に文庫本を持ち歩くようになって、これが今、最も使ってる。
恩田作品、入れてる、また「ユージニア」読んでる。
本を持ち歩くには、やっぱりファスナーあったほうがいい!結局これが手軽に使えていいのか。

右側の谷崎のほうが最近のラインナップ。どちらも好みのデザインだけど、「少女地獄」や「細雪」のカバーも欲しかったけど、このガチャに出会うこと自体、まれだから仕方ない。前は300円だったのが400円になっていた。

単行本用、A5判。尾道帆布。倉敷帆布は使っても昆布のようにバリバリに硬いのに、これは柔らかい。
前はもう少し持っていた。いつの話や!って感じだが、伊右衛門のペットボトルのおまけについていたブックカバーも愛用していた。

そして最後に栞も。栞もいろいろ持っているが、主に使うもの。



上から…<絶対に閉じない本の栞>とかいうガチャのものだが、本に挟むと厚みが出るし使ってない。
青い折り鶴のは広島の書店で買ったもので、平和記念公園の折り鶴を再生したものだったか。
レザー調のは中学の修学旅行で買ったもので富士山のロゴ入り、物持ちの悪いわたしにしては気に入ってずっと持っている。
で、活字の栞、これはいろんな文字のがあるけど、わたしはこのチョイス、<ゑ>
横は上村松園の栞。
右はこの前のモネ展で買った睡蓮の栞。綺麗。「蕭々館日録」に挟んでる。割としっかりした素材。まだ袋に入れたまま使ってる笑。

結局、栞は紙切れ状のものが使いやすい…笑!活字の栞は、ちょっと挟みにくいと思ってる。無造作にさっと挟めない?

久々に今、読書意欲を取り戻し、積読本も数冊控えているこの頃。レミゼも進んでる。
イタリアンレザーのブックカバーを使い込みたい。